当時30代だった私はレストランの厨房で働き始めました。
本来就こうと思っていた職は介護職ですが、子供が小さくて介護職で正社員は今の時期はまだ早いと思ったからです。
ヘルパーの資格をとった際には就職相談も乗ってくれる学校でした。
実習場所では「資格がとれた後の就職はどうするか」と親身になって相談にのってもらいました。
その結果が、子供に手がかからなくなってからの方が選択肢が広がるだろうという意見で、私も同じことを思っていたのですぐに就職ということは選ばず、結局ハローワークで仕事を見つけることにしたのです。
レストランの厨房の仕事、調理補助とはいえ、結局デザート以外の全てのメニューを覚えて作らねばならないので慣れるまでは非常に苦労しました。学生アルバイトで勘違いして威張っている子もいて、新しく入ってくるアルバイトもそれが原因で1カ月もしないうちにすぐ辞めてしまうということが続き、お店はいつもギリギリの人手不足状態でしたね。
私にも暴言や嫌味や時には仕事に見せかけてぶつかってきたりなどまあひどいものでした。ひどい職場環境だったので私もすぐに辞めるべきだったのかもしれませんが、生活費の確保のため割り切って働いているのと、お店がしばらく休業になる時期に合わせて辞めようと決めていたので何とか頑張れたのかもしれません。
もちろん、早い時期から辞めるといえば嫌がらせがあるのは想定できていたので、辞める意志があることは誰にも言わなかったのです。
でも、お店側も私が辞めるであろうことは薄々わかっていたようですし、むしろ解雇してやる!ぐらいの感覚だったと思います。
辞めるということを社員にメールで伝えても返事一つありませんでした。
厨房で働きながら、夜は数時間ほど在宅ワークをしていました。
最初は、暇な時期はシフトが減るなど給料が不安定なのでそれを補うためにと始めたのですが、自分がしっかり作業すれば確実に稼げることがわかってきました。
だとすれば、不安定なシフト、横暴な上司、学生バイトと神経をすり減らすだけの仕事よりも、こちらで新たにやり直す方がいいのでは?と思うようになりました。
それこそ、介護職のパートとかけもちするという手もあります。
副業感覚で始めた在宅ワーク、主にライター業ですが、これが私を助ける武器となったことは間違いありません。
これがなければ思い切って辞めるという行動をとるのは不安で仕方がなかったと思いますから。
転職というと、やっぱり新しいところで上手くやれるか不安が付きまとうと思います。
それなら、今いるところで我慢していた方がまだ安全とも頭をよぎるかと。
なので、転職を成功させるには、次の転職先がまあまあ上手くいくだろうと見通しが立つことが大事かもしれません。
また、もしもダメでも何か副業があるなど、いきなり収入がゼロになるというのは避けたいところです。
貯金がある、実家があるので当面の生活は大丈夫など安心材料があるならばまた別ですけど。
私の場合は副業でとりあえず食いつないで、再就職を探そうと、わりと楽観的な計画のもと転職しました。
結局、副業が本業になり、まあ収入はかなり落ちましたけど、今までかかっていた経費、交通費、衣服費、化粧品代、交際費などがかからなくなったことで、何とか生活は保っている状態です。
少なくてもあと数年はこの状態で頑張って、子供がそうですね、高校生、大学生ぐらい手がかからなくなれば、また働き方を変えることを考え直す時期かなと思っています。
上手く転職するには、収入を途絶えさせないこと、何かしら副業を最初に作っておくとか、かけもちをしてある程度自身がついて転職先に移るなど計画的にするのがいいと思います。
もしも、突発的に辞めるようなことが起こったり、ある日突然解雇なんてこともありえる時代ですので、貯金をするとか、副業を作っておくというのは大事です。
若い人はすぐに転職できるかもしれませんが、私のように中年になると転職先の幅も狭くなるのでなおさらそれは感じています。
最後になりますが、それでも働こうという前向きな気持ちがあれば何才からでも転職は可能だと思います。
