年齢38歳の男性です。私は前職、とある工場の物流部門で仕事をしていました。
物流は拘束時間が長く、給料も安い会社が多いのですが、この時の会社も例にもれず給料は安いうえに拘束時間は非常に長く、1日10時間~12時間は当たり前の会社でした。
もちろん残業代は出ていましたが、元々の基本給が安く、残業代がないと生活していくのも厳しい状況でした。
こんな状況の会社でしたので、常に転職のことは頭にありました。
休日の日は転職サイトや求人情報誌を見ながら少しでも条件の良い会社を見つけようと必死でした。
しかし物流会社の求人そのものは多いのですが、似たり寄ったりの待遇の会社ばかりでなかなか転職を決意するほどの条件の会社はありませんでした。
それでも諦めずに探していると、1件だけ今よりもいい条件の会社が見つかりました。
とある会社の物流部門の求人でした。
地元では比較的有名な会社で、その知名度に惹かれ迷わず履歴書を送りました。
履歴書を送って4日後くらいに担当者から電話が来て、さっそく面接をしてもらえることになりました。
面接当日その会社に行くとイメージ通り大きい会社でいかにも待遇がよさそうな雰囲気でした。
面接はそこまで堅苦しい雰囲気ではなく、面接というよりはもうすでに採用が決まって入社説明を受けているような感じでした。
そこで受けた説明を聞き、
・今の会社よりも基本給が良い
・比較的大きい会社で安定している
・同じ物流部門の仕事であること
・半年間の使用期間後に正社員として採用されること
(それまでは契約社員扱い)
といった条件の良さもあり、話を聞いてくるだけのつもりでしたがその場で転職を決意し、担当者に今の会社の引継ぎなどがあるため1か月後の入社を希望していることを伝えました。
次の日、働いている会社に退職の意思を伝え、了承をいただきました。
それから一カ月はきちんと引継ぎを行い、無事退職。
そしていよいよ転職先の会社の初出勤の日。
同じ物流部門の仕事だし、すぐに仕事に慣れるだろう、なんて楽観的に考えていた私に担当者が衝撃的な一言を伝えてきました。
「すみません。今作業ラインが人で不足なのでいったんそちらで働いていただけますか?」
この一言を聞いて正直なところ(騙された…)
と思いましたが、もうすでに前の会社は退職していましたし、ここでごねてせっかく採用してもらった会社の心証を悪くしたくもなかったので渋々了承して単純作業のライン工程で働き始めました。
元々物流しかやったことがなかったので慣れないライン作業に苦戦しながらも、人手不足が解消されれば物流部門に戻れるだろうと思って我慢して働きました。(実際そんな約束はされていませんでしたが)
ライン作業は定時でしっかり終わるため、残業はほとんどありません。
つまり基本給が多少高くても残業が一切ないので逆に前の会社よりも収入は下がってしまいました。
慣れない作業現場に配属された上に収入が下がる、この時点でだいぶ転職活動は失敗でしたが、転職してしまった以上辞めるわけにもいきません。
最悪このままライン作業のまま働き続けることも覚悟しました。
半年後の正社員採用目指して働き続けて4か月後。
担当者から追い打ちをかけるような一言が。
「生産量が下がってしまって、契約更新が難しいかもしれない」というものでした。
つまり正社員採用は無し、最悪雇止めになる可能性があるということです。
それなりに大きいはずの会社でこんな非道な事があるのか…と頭の中が真っ白になりました。
幸い(?)半年後の雇止めはありませんでしたが、もう半年間契約社員扱いでの契約更新。
そのあとの待遇は不明。
不慣れな仕事に従事する羽目になった上に雇用も不安定、収入も下がるという何一ついいことがない転職となってしまいました。
その後、ほかの会社にすぐに移ったことは言うまでもありません。
その次の会社は若干収入は下がりましたが仕事は物流部門で、正社員採用だったのでとりあえず良かったかな、と思っています。
とはいえ、最初の会社よりほんの少し条件は悪くなっているのでどっちにしても転職は失敗でした。
