20代男性です。私が転職しようと思ったきっかけは、恥ずかしながら「このままでいいのか?」という焦燥感と、「もっと色々なことができるようになりたい」という若さ故の気持ちからでした。
営業職で4年その会社にはいたのですが、ポストは営業所長で人材確保から管理を行って営業もするという典型的なマネジメントプレイヤーでした。
給料もソコソコ貰えて、自分で職場環境を変化させていける分、楽しく仕事ができていましたし、やりがいという部分でも十分だったと思います。
しかし、自身の能力不足もって仕事にマンネリを生じさせてしまい、典型的ではありますが環境を一新して一から新しいことをやりたいと強く願うようになり退職を決意しました、周りからや、部下からは非常に驚かれましたが気にせず去っていきました。
何か新しい環境で刺激を欲していた私は、同じ営業職でも高額なものを扱う「不動産」か「保険」のどちらかの営業をやろうと思い、求人を捜していました。するとその類の求人はたくさんあり、すぐに応募をすることにしました。
そこの会社はまだ立ち上がって5年という若い会社でしたが、面接のときの面接官がそこの会社の社長で、とても好感が持てたのでそこに決めました。
入ってからわかったのですが、そこの会社は年月は浅いものの、どこかの会社とのグループ営業らしく、そこで働く社員たちは(全6名)別の営業会社から出向という形で来たらしく、昔から営業をやっているという感じがしました。
新しい環境で気合を入れて、わくわくしながら仕事を始めると早くも違和感が私を襲いました。当時の不動産営業の主な顧客へのアプローチは見込み客に対しては電話セールスなのですが、見込み客を作るのは名簿からのいきなりの電話と、路上での声掛けでした。
別に営業内容は少しグレーな部分はありますが、特に気にはせずに行っていたのですが、路上での営業時、管理者である社長から離れると社員たちの様子が明らかに変わったのを覚えています。
2日目でした。「絶対言っちゃだめだよ」と言って喫茶店に連れていかれてそのまま帰社時間までだらだらしてしまいました。別の日もそうです。とにかく外に出るとひたすらサボるのです。
私も我が強いわけではなく、皆と協力して仕事をしていきたいし特に反論するわけでもなく追従していたのを覚えています。仕事で大事なのは圧倒的に人間関係だと思っていますので、入って数日のペーペーが踏み込んで壊していくには相当な勇気がいりました。
そんな感じで一カ月が経過して相変わらず日々を送っていましたが、サボることに慣れてきてしまっている自分がいることに気づきました。
私は凡人です。環境に左右されるのは当たり前で、自分で環境を作れていてマイナス要素を排除できた依然と違って、こんな環境で毎日仕事していたら毒されてしまうのは当たり前です。
給料も減り、自分の思うがままに生きていこうと決めたはずが、環境の奴隷となり何も手に出来ない状態になってしまいました。今さら変えていく勇気も出ずに結局二カ月でその会社を退社してしまいました。どうしても人に流されてしまう弱い生き物なので本当に失敗してしまったと感じました。
今思えば、前の営業所長では自分でどんどん変えていけるし、仲間たちも活気に溢れてとてもクリエイティブに仕事ができていました。あの時に自分がどれだけ良い仲間たちと一緒に仕事が出来ていると感じ、感謝できていたらこんな失敗はしなかったと思います。
